鹿児島県ウミガメ保護条例


(昭和63年3月28日条例第6号)

鹿児島県ウミガメ保護条例をここに公布する。

(目的)
第1条 この条例は、ウミガメが、本県の豊かな自然環境を構成する貴重な野生生物であり、かつ、学術的及び文化的価値を有するものであることにかんがみ、県、市町村及び県民等(県民及び滞在者をいう。以下同じ。)が一体となって、その保護を図り、もって将来の県民にこれを共有の資産として継承することを目的とする。

(県の責務)
第2条 県は、ウミガメの保護を図るための適切な施策を策定し、及びこれを実施するものとする。

2 県は、教育活動、広報活動等を通じて、ウミガメの保護の必要性について県民等の理解を深めるよう努めるものとする。

(市町村の責務)
第3条 市町村は、県の施策相まって、当該地域の自然的社会的諸条件に応じ、ウミガメの保護を図るための施策を策定し、及びこれを実施するよう努めるものとする。

(県民等の責務)
第4条 県民等は、ウミガメの保護に努めるとともに、県及び市町村が実施するウミガメの保護に関する施策ニ協力しなければならない。

(ウミガメの捕獲等の禁止)
第5条 何人も、県内の海岸に上陸しているウミガメの捕獲(殺傷する行為を含む。以下同じ。)をし、又は県内の海岸に産卵されたウミガメの卵の採取(き損する行為を含む。以下同じ。)をしてはならない。ただし、次に掲げる場合は、この限りではない。

2 前項第3項の許可には、ウミガメの保護のために必要な限度において、条件 を付することができる。

(適用除外)
第6条 次に掲げる区域内においては、前条の規定は、適用しない。

(国等に関する特例)
第7条 国又は地方公共団体が行うウミガメの捕獲又はウミガメの卵の採取については、第5条第1項第3号の許可を受けること要しない。この場合において、当該国又は地方公共団体は、その行為をしようとするときは、あらかじめ、知事に協議しなければならない。

(報告及び検査)
第8条 知事は、ウミガメの保護のために必要な限度において、第5条第1項第3号の許可を受けた者に対して、当該許可を受けた行為の実施状況その他必要な事項について、報告を求め、又はその職員に、当該許可を受けた者に係る土地若しくは建物内に立ち入り、当該許可を受けた行為の実施状況を検査させることができる。

2 前項の職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があったときは、これを提示しなければならない。

3 第1項の規定による立ち入り権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。

(中止命令等)
第9条 知事は、第5条第1項の規定に違反し、又は同条第2項の規定により許可に付せられた条件に違反した者に対して、その行為の中止を命じ、又は原状回復を命じ、若しくは原状回復が著しく困難である場合に、これに代わるべき必要な措置を執るべき旨を命ずることができる。

2 知事は、その職員をして前項に規定する権限を行わせることができる。

3 前条第2項の規定は、前項の職員について準用する。

(規則への委任)
第10条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

(罰則)
第11条 第9条第1項又は第2項の規定による命令に違反した者は、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
 一部改正{平成4年条例19号}


第12条 次の各号のーに該当する者は、6月以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。

第13条 次の各号のーに該当する者は、20万円以下の罰金に処する。


第14条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して前3条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して、各本条の罰金刑を科する。

附則 この条例は、昭和63年6月1日から施行する。
附則 (平成4年3月27日条例第19号)
この条例は、平成4年5月1日から施行する。


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